【2026年6月の日銀の利上げ後】
変動金利か固定金利、あなたはどちらを選択するべきか?
こんにちは。南大阪・奈良エリアを中心に家づくりをご提案している工務店、tsumugu代表の山下です。
最近、打合せを重ねるお客様から「ニュースで金利が上がっていると聞いて不安です」「今のうちに急いで家を建てたほうがいいのでしょうか」といったご相談をいただくことが本当に増えてきました。
毎日のように耳にする「利上げ」や「金利上昇」という言葉。これから家族の拠点を築こうとされているご夫婦ほど、早く決めなければ損をしてしまうのではないかと、焦りや不安を感じやすくなってしまうのも無理はありません。
私どもが家づくりにおいて本当に大切にしているのは、金利が上がる前に急いで契約のハンコを押すことではありません。これからの長い将来にわたって、ご家族が無理なく心地よく返し続けられる予算の軸を、まずお二人で整えることです。

まず確認したい、2026年6月時点の金利情報
結論から申し上げますと、2026年6月時点の金利の動きは、これからの住宅ローンの考え方を見直すための一つのきっかけにはなりますが、必要以上に慌てる材料ではありません。まずは、変動金利と固定金利がそれぞれどのような影響を受けて動いているのか、その基本的な仕組みを知ることが大切です。
変動金利と固定金利は、影響を受けやすい金利が異なります
住宅金融支援機構の解説などによれば、変動金利型の住宅ローンは、日本銀行の「政策金利(短期金利)」の影響を受けやすいとされています。一方で、全期間固定金利型の住宅ローンは、「10年物国債利回り(長期金利)」の影響を受けやすいという特徴があります。ひとくちに「住宅ローンの金利」といっても、選ぶタイプによって連動する指標が異なるのです。

2026年6月時点で確認できた具体的な数字
日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合において、無担保コールレート(オーバーナイト物)を「1.0%程度」で推移するよう促す方針に変更しました。これは、変動金利のベースになりやすい短期金利の環境が変化したことを意味します。
また、固定金利の代表例としてよく見られる【フラット35】においては、2026年6月資金受取分(借入期間21年以上35年以下・融資率 9割以下・新機構団信付き)の最も多い金利が「年3.210%」となっていました。固定金利については、すでに市場の動きを先取りして高めの水準で推移していることがうかがえます。

金融機関ごとの商品ルールも確認が必要です
ここで気をつけておきたいのは、日銀が利上げをしたからといって、すべての変動金利利用者の返済額がすぐに同じように上がるわけではないということです。金融機関ごとに基準金利を見直すタイミングや、毎月の返済額へ反映させるルールが異なる場合があります。
そのため、ニュースの見出しだけで「すぐに返済額が跳ね上がる」と不安になるのではなく、「検討している金融機関では、いつ、どのように反映されるのか」を個別に確認していくことが大切です。
4500万円借入の例で返済額を比べてみます
金利の差が家計にどのような影響を与えるのかをイメージしていただくために、具体的な金額で比較してみましょう。金利差はたしかに毎月の返済額に影響を及ぼしますが、目先の金額だけでなく、安心感や将来の生活全体を見渡して比較することがポイントです。
同じ条件で返済額を並べて比較してみます
以下の表は、借入額4500万円、元利均等返済、35年返済、ボーナス返済なし、諸費用は別途という条件で試算した毎月返済額の目安です。なお、ここであげている三菱UFJ銀行と楽天銀行の金利は、市場全体の相場ではなく、2026年6月時点で確認できた金融機関の個別例となります。
| 金利の例(2026年6月時点) | 毎月返済額の目安 |
|---|---|
| 年0.995%(三菱UFJ銀行の新規借入・変動金利の一例) | 約126,924円 |
| 年1.295%(楽天銀行の新規借入・変動金利の個別条件による下限例) | 約133,309円 |
| 年3.210%(【フラット35】2026年6月資金受取分の代表例) | 約178,499円 |
差額の意味を中立的に考える
上記の試算で比較すると、年0.995%と年1.295%では毎月の差額は「約6,385円」です。そして、年0.995%と年3.210%を比較すると、毎月の差額は「約51,575円」にもなります。
この数字だけを見ると、どうしても変動金利のほうが魅力的に感じられるかもしれません。しかし、「金利が低いほうが絶対に得だ」と単純に決めつけるのは危険です。固定金利には、「完済まで返済額が変わらない」という大きな特徴があり、将来の金利上昇に対する不安から解放され、教育費や老後資金の見通しが立てやすいという「安心を買う面」があるからです。
逆に変動金利を選ぶ場合は、当初の負担を抑えやすい反面、将来的に金利が上がって返済額が増えたとしても無理なく対応できるよう、家計の管理能力や貯蓄の余力を持っておくことが求められます。

繰り上げ返済は、変動金利の不安をやわらげる現実的な方法
変動金利を選んだ場合の有効なリスク対策の一つに「繰り上げ返済」があります。たとえば、生活に余裕ができたタイミングでまとまった資金を繰り上げ返済すれば、将来支払う予定だった利息負担を軽減し、返済期間を短縮できる効果が期待できます。
どのくらい期間が短くなり、いくら利息が軽減されるのかといった具体的な効果は、利用する金融機関の商品ルール、各種手数料の有無、そして実行時点でのローン残高によって大きく異なります。そのため、最初から無理に予算を切り詰めるのではなく、「まずは変動金利で余裕を持たせてスタートし、家計が整った段階で繰り上げ返済を検討する」という柔軟な選択も、現実的な方法の一つといえます。

変動か固定かは「人気」ではなく「家計との相性」で選ぶ
変動金利か固定金利に「すべての人に当てはまる正解」はありません。ご家族がどのような暮らし方を望み、どのようにお金を使っていきたいかによって、選ぶべき金利タイプは変わってきます。
利用者は変動金利が多いですが、人気と相性は別です
住宅金融支援機構の『住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)』によれば、利用した金利タイプは「変動型」が75.0%、「固定期間選択型」が14.9%、「全期間固定型」が10.1%という結果でした。
多くの方が変動金利を選んでいるのは事実ですが、人気があるからといって、自分たちの家計にぴったり合うとは言い切れません。たとえば、これからお子様の教育費の負担がピークを迎えるご家庭や、奥様が産休・育休に入られる期間があるご家庭など、毎月の支出変動によるリスクを避けたい場合は、固定金利の安心感が合っている場合があります。
固定金利が向きやすいご家庭と変動金利が向きやすいご家庭
固定金利は、毎月の支出をできるだけ一定に保ちたいご家庭や、今後の金利上昇に対して強い不安を感じてしまうご家庭に相性がよいとされています。返済額が決まっていることで、長期的なライフプランの計算がシンプルになります。
一方で変動金利は、手元に現金を多めに残しておきたいご家庭や、将来的に繰り上げ返済を計画的に行えるご家庭に向いている場合があります。ただし、借り入れを決める前に「もし将来、月々の返済額が数万円増えても今の家計で対応できるか」をシミュレーションしておくことが大切です。

金利だけでなく、総予算と住んでからの費用で考える
家づくりにおいて後悔を減らすために本当に重要なのは、金利選びそのものよりも、「総予算の組み方」と「住んでからの負担の見方」です。ここを見落とすと、せっかく良い家を建てても日々の生活が苦しくなる可能性があります。
土地代だけで決めると、あとで苦しくなることがあります
南大阪〜奈良エリアで実際に多いのが、「希望のエリアを優先するあまり、土地に予算を使いすぎてしまった」というケースです。土地の価格だけで判断してしまうと、あとから必要になる外構工事(お庭や駐車場の整備)、地盤改良工事、上下水道の引込工事などに想定外の費用がかかり、結果として建物の性能や希望を諦めざるを得ないことがあります。
土地探しは、価格や広さだけでなく、「その土地で追加の費用がどこまでかかりそうか」を建築のプロ目線で見極めながら、全体予算の中で判断することが大切です。

月々返済だけで決めると、光熱費やメンテナンス費を見落としやすくなります
資金計画を立てる際、住宅ローンの返済額だけに注目してしまうのは危険です。住宅ローンの返済額が予定通りでも、断熱性能が低くて毎月の光熱費が高くついてしまえば、実質的な月々の負担は重くなります。
さらに、将来は外壁の塗り替えや住宅設備の交換といったメンテナンス費用も必要になります。目先の建築費だけでなく、住んでからの「ライフサイクルコスト(生涯かかる費用)」までを見据えて計画を立てることが、結果的にご家族の生活を守ることにつながります。

「借りられる額」より「返し続けやすい額」を重視する
金融機関の審査で提示される「融資限度額」は、あくまで現在の収入に基づいた「借りられる額」です。しかし、それがご家族にとって「無理なく返し続けられる額」とは限りません。お客様一人ひとりの価値観や将来のライフイベントをお伺いしながら、暮らしに合った予算整理を最初に行うことが重要です。
性能とアフター体制も、長い目で見る材料になる
資金計画とともに重要なのが、建物の性能と安心を支える保証・メンテナンス体制です。高い住宅性能は、日々の快適さだけでなく、将来の光熱費削減という経済的なメリットをもたらす材料になります。
高い住宅性能が将来の支出を抑える鍵となる
tsumuguでは、快適で健康的な暮らしを実現するため、高い住宅性能を追求しています。断熱性能を表すUA値は「0.46以下」を基準とし、気密性能を示すC値は「0.3以下」とするため全棟で気密測定を実施しています。
また、地震に対する安全性を確保するため、全棟で許容応力度計算を実施し「耐震等級3」を確保。換気についても「第一種換気システム」を採用し、室内の空気質を清潔に保つよう配慮しています。さらに、建物の省エネ性能を証明する「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」は全棟で取得しており、「長期優良住宅」も標準で取得するご案内をしています(※ただし、一部エリア等の敷地条件によっては認定できない場合があります)。

安心を支える保証と定期点検制度
長く安心して住み続けていただくためのアフターサポートも整えています。お引き渡し後は、「無償定期点検」を3か月、6か月、1年、2年、5年、10年、15年の計7回実施しています。
保証に関しては、「長期保証(初期20年・最長60年)」、「短期保証(2年)」、「地盤保証(20年)」をご用意。シロアリ保証については「初期保証10年間(以降5年毎に有償延長)」としています。
また、住宅の寿命に直結する施工品質を守るため、自社による検査に加え、第三者検査機関である「(株)家守り」による現場検査を導入し、客観的な品質確保に努めています。

本記事のまとめ
日銀の利上げのニュースなどを目の当たりにすると、「早く決めないと損をするのでは」と不安になるものです。しかし、家づくりは金利だけで急いで決断するものではありません。以下のポイントを押さえておくことで、迷いが整理しやすくなります。
● 変動金利と固定金利は、影響を受ける指標もメリットも異なるため、自分たちの家計の考え方に合わせて選ぶこと。
● 借入額だけで判断せず、土地・建物・外構・諸費用に加え、住んでからの光熱費や将来のメンテナンス費まで含めた「総予算」で計画すること。
● 金融機関が提示する「借りられる額」ではなく、ご家族のライフプランに合わせた「返し続けやすい額」を基準にすること。
金利が動く時代だからこそ、焦って家を建てるのではなく、丁寧に情報を整理し、ご家族で話し合って決めたほうが結果的に納得のいく家づくりになります。性能や住んでからの費用、そしてご家族が守りたい暮らしの形までを一緒に考え、後悔のない家づくりを進めていきましょう。
※本記事は2026年6月末時点で確認した情報に基づいています。実際の適用金利や借入条件は、金融機関、審査結果、申込時期などによって異なります。公開時期(2026年7月)までに金利や制度が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。補助金や税制なども改正される可能性があるため、詳細は個別のご確認をお願いいたします。
よくある質問<FAQ>
Q1. 金利が上がっている今、家づくりは急いだほうがいいのでしょうか?
A. 焦って決断する必要はありません。たしかに金利上昇は総支払額に影響しますが、焦って土地選びや住宅会社を妥協し、結果的に予算オーバーや希望に合わない家になってしまっては本末転倒です。まずはご家族の無理のない総予算を把握し、納得のいく計画を立てることが最優先です。
Q2. 頭金はたくさん入れたほうがいいですか?
A. 個別条件によって異なりますが、手元の現金をすべて頭金に入れてしまうのはお勧めできません。お子様の教育費の増加や、急な病気などの突発的な出費に備え、半年から1年分の生活費は手元に残しておくのが一般的とされています。リスクに備えたバランスの良い資金計画が大切です。
Q3. 変動金利を選ぶなら、必ず繰上返済を前提にしたほうがよいですか?
A. 必ずしも前提にしなければならないわけではありません。ただ、変動金利は将来の金利見直しリスクがあるため、家計に余力が出たときに繰上返済できる計画にしておくと安心につながります。手数料の有無や効果は金融機関の商品ルールによって異なるため、ご契約前の事前確認をおすすめします。
Q4. tsumuguでは、土地探しや資金計画の段階から相談できますか?
A. はい、可能です。tsumuguでは「家づくり勉強会」や「資金セミナー」をはじめ、個別相談、完成見学会、構造見学会、OB宅見学会などを随時開催しております。土地・建物・予算を切り離さずにトータルで整理するお手伝いをしておりますので、お気軽にご活用ください。
tsumuguの施工エリアについて
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